造山古墳 岡山市北区新庄下 2012/05/23
加茂造山(つくりやま)古墳
五世紀初めに作られた全長350mの墳墓である.列島第4位,築造時点では最大規模である.
被葬者は現在も謎である.薬師寺慎一氏は応神天皇が考えられる,とその著書に書かれている.
同書「2造山古墳と庚申山」36~65ページ中「14加茂造山古墳」から,一部引用すると,
「被葬者は応神天皇か」
「 無論、造山古墳の被葬者が誰かは全く不明です。だが、敢えて被葬者像に挑戦してみましょう.
結論を先に言えば、造山古墳の被葬者は応神天皇です。以下はその証明です。」と論旨明快です.
ここまで歯切れよく書く考古学の入門書はない.この本をおいて吉備路に携える本はないと思う.
“誉田御廟山古墳”が応神天皇の陵墓と治定されているが,否定的見解が多数を占める状況にある.
吉備の古墳の規模は なぜ大きいのか,パズルのような“記紀の謎”が解明される日を期待したい.
“考えながら歩く吉備路(下)” 薬師寺慎一 2009年刊 吉備人出版
ISBN 978-4-86069-234-6
The Lit City Museum 岡山市ネットミュージアムのページ(造山古墳)にリンクします.