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模型の写真撮影について思いつくまま書いてみます.(被写界深度について)

      

● アベイラブルライトです.スタジオを設けるほど空間のない小規模の模型屋です,

              DD54の撮影に際してカメラに付いているストロボを補助光として初めて使用してみました.

              白色のティッシュペーパーで(発光部と少し距離をおいて光を遮る)ストロボ光を弱めました.


● 背景は無色のケント紙を使い,スチロールの板でレフ板の代用をさせて角度を工夫しています.

              手持ちの中で重い三脚を使いセルフタイマーを使ってカメラと対象物を完全に固定しています.

              接写の場合は僅かのブレも結果に大きく影響します.各部はしっかりと締めるよう心掛けます.


● 照明は高演色AAAの蛍光管が適しています.デジタルカメラの場合は写真電球は適しません.

              デジタル撮影は赤外線の影響を受け色調を悪化させます.フィルムは紫外線の影響を受けます.

              パソコンのモニターを置く部屋の照明光も適切な色温度の高演色AAAの蛍光灯が理想的です.


● ソリッドフィルター,ゼラチンフィルターは使いません.フードは特殊な場合を除き必須です.

              デジタルカメラの場合は UVフィルターを使うメリットはなく デメリットしかないようです.

              フィルター(ソリッドフィルター)を付けると 画面の周辺部に 明瞭な色収差を発生させます.


● マニュアル露光です.(接写の場合は自動露光は使いません)焦点調節も自動では難しいです.

              一般的に接写する時の焦点調節は 遠景撮影に比べて 慎重の上にも慎重に行うことが必要です.

              スイング可能な簡易アオリ装置があれば有利ですが経済的にも技術的にも容易ではありません.


● 焦点深度と回折現象の兼ね合いが微妙なところで,絞り値は実験の上で決定するようにします.

              被写界深度は深くしたいし絞り過ぎないようにもしたいしその兼ね合いにいつも迷っています.

              深い焦点深度が必要なNゲージが最も困難で より大きなスケールほど 作業が容易になります.

              接写の場合はできるだけ小さなフォーマットが有利なのは,回折回避と被写界深度の関係です.


● 3/4サイズデジタルカメラを使っていますが,模型には小さいフォーマットが向いています.

              焦点距離50mmのマクロレンズを使いました.35mmくらいのレンズが欲しいところです.

              下の写真は焦点距離50mm,絞り11です.F値を16にしてもまだ不足しているようです.

              小さな被写体の撮影には 被写体深度が深いので 小さなフォーマットのカメラが適しています.

              Web上は300万画素もあれば十分です.プリント用はもう少し画素数が欲しいところです.


● このページに関してのご質問はご遠慮ください.ご意見をいただいた時にはこの欄で応えます.

              写真の撮影に限らないことですが物理法則に逆らわないで作業を進めると良い結果になります.

              期待した結果が得られない場合は基本に立ち戻って考えてみれば良い方法が見つかるでしょう.

                           2011年3月初旬

      

  3/4サイズカメラで撮影した写真を参考に掲げます.焦点距離50mm 絞りはf11です.
  この画像は912×350ピクセルに縮小しているので大雑把に30万画素の画像と同じです.

カトーDD54

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