百間川と陸閘(左岸藤原側)
旭川の放水路として作られた.常日頃は水は流れていない.細長い遊水池と言ってもよい.
旭川が危険水域に近づくと一の荒手で百間川に越流する.治水防災の壮大な仕掛けである.
河床では稲作が行われていた.幹線道路が通じていて通行を妨げない工夫が陸閘であった.
増水時には2本の溝に木の板を落し込んで間に土嚢を詰めて水圧に耐えて土手に早変わり.
沈下橋と同じ発想,省エネ,自然エネルギーを利用した先人たちの巧まざる知恵であった.
増水時は鉄道は不通になってしまうが水が引くと忽ち復旧するので問題ではなかったのか.
西大寺鉄道は百間川に陸閘門を採用し自然災害と52年間闘い続けたとか,聞いています.
最近でも百間川の増水時には消防団が出動して警戒にあたり,安全と災害に備えています.